ご挨拶
私は医学部卒業後、大学病院で勤務しました。そこで様々な疾患を経験し、先端の治療と全身管理を習得することが出来ました。 自らの治療技術に自信を深めた後、配属されたのは地域の中核病院でした。
その地域は高齢化率の高い土地柄で、ご高齢の方の多くがそうであるように私の担当する患者さんのほとんども多種類の疾患を併発されていました。
疾患の治療にあたるには疾患に目を奪われてはならない。それ以前に一人の患者様を全人的に診なければならない。その重要さを身をもって会得する数年間でした。
しかしながら入院中の治療が効をなし退院となっても、また再発を繰り返す方が多いことに悩まされました。ご自宅へ帰られてからの療養環境・生活習慣が改善されなければ根本治療にはなりえないと痛感しました。
そんな折、青森県のリハビリテーション医療の遅れを危惧する方からの強い要請があり、週末にリハビリテーション科専門医として地域医療に携わることとなりました。
青森は冬の期間が長く若者でさえ運動不足になりがちであり、また味付けが濃い土地柄です。そのような生活習慣が引き起こす疾患も多々あります。
病院を飛び出し、地域の各戸へ足を運び療養環境の改善に奔走しました。診療室での治療だけでは健康を維持してもらえないと実感したからです。その結果、その人その人に合った在宅療養を本人・家族・医師の協働で創りあげてこそ、はじめて成果につながる手ごたえを感じることが出来ました。
このような経験をもとに、長く医師として勤務してきましたこの地域で、地域医療に尽力する決意をいたしました。
院長 下松 智哉
略歴
和歌⼭県⽴医科⼤学 卒業
和歌⼭県⽴医科⼤学 リハビリテーション科 助教
埼⽟県医科⼤学総合医療センター 病棟医⻑
霞ヶ関南病院 内科・訪問リハビリテーション
所属学会
⽇本内科学会
⽇本リハビリテーション医学会
⽇本認知症学会
⽇本在宅医療連合学会
⽇本尊厳死協会